最近、「個人賠償責任保険」の話題が出ることかとても多い気がします。元気でやんちゃ盛りの小さいお子様がいるご家庭、小学校・中学校に入学したお子様がいるご家庭。健康のためや、趣味で自転車に乗り始めた方、我が家のようにペットを飼っている方。その時々で「うちの子がいたずらしたらどうしよう?」「公園で遊んでいて他人にケガをさせたらどうしよう?」「自転車でお年寄りとぶつかってしまったら・・・」「ペットのわんちゃんネコちゃんが他人噛んだら・・・おしっこをかけてしまったら・・・」
そもそも個人賠償責任保険とは
そもそも個人賠償責任保険とは、どんな内容なのでしょうか。損保協会のHPを参照すると、
他人のモノを壊したり、他人にケガをさせてしまったときなどにおいて、法律上の損害賠償責任を負担する場合に保険金が支払われます。
主な事故
自転車で通行人にケガをさせた
買い物中に商品を壊してしまった
飼い犬が他人にかみついてけがをさせてしまった
一般社団法人 日本損害保険協会HPより
とあります。
個人賠償責任保険は必要か
私のところにも、
「子供が学校から保険の案内を持って帰ってきたけれど、これは加入した方が良いの?」
「自転車買ったら、お店の人に保険の話をされたけど必要ですか?」
等々の質問を頂くことがあります。
そのご質問に対して私がするお答えは
「その補償自体はあった方が良いです。ただし、今ご加入の保険商品の内容等をもう一度、よく確認してみてください。」です。
なぜあった方が良いかは、
「日常生活での損害賠償額がどんどん高額化しているから」です。下表をご覧ください。これは「国土交通省 自転車活用推進本部」による「自転車事故の損害賠償に係る現状について」という資料の一部を抜粋したものです。

このように、近年、賠償額は高額化の傾向がありますので、被害者保護の観点からも個人賠償責任保険は加入の必要がある、と私は考えています。
ではなぜ、今ご加入の保険商品の内容をご確認いただきたいかというと、それは個人賠償保険の特徴からくるものです。
個人賠償責任保険の特徴
個人賠償責任保険は、過去にはそれそのもが単品で加入できることが多かったですが、今現在は何かの保険商品の特約で付保されることがほとんどです。
例えば、自動車保険であったり、火災保険であったり、です。過去には、お問い合わせをいただいてそれぞれの保険証券をご確認いただくと、自動車保険にも火災保険にも「個人賠償責任保険特約」が付いていた、というケースも実際にありました。
また、損保協会のHPにはこうあります。
個人賠償責任保険は、ひとつの保険で家族が起こした事故をサポートします。したがって、お父さんが傷害保険の特約として賠償責任保険を契約している場合、お母さんが買い物中に商品を壊してしまったときの賠償も、お父さんの保険でカバーできるのです。
一般社団法人 日本損害保険協会HPより
これは、個人賠償責任保険の大きな特徴の一つで、ご家庭に一つ、この保険があれば、ご家族全体をカバーできる、ということです。言い換えれば、ご家庭で複数この特約があっても、保険料(掛け金)の無駄になります。
個人賠償責任保険に加入・・・その前に!
いろいろご自身の保険を確認したものの、どこにも個人賠償責任保険がついてなかったので新たに入ろうかな、と思われた方、もう少しだけお待ちください。
この個人賠償責任保険、クレジットカードにも付帯されている可能性がある、ということをご存じですか?もし、ご存じなっかた方がいれば、お手元のクレジットカードのサービス内容をご確認ください。自動付帯されているカードもあれば、月数百円程度で任意に付帯できるものもあったりするようです。
保有されているクレジットカードに個人倍書責任保険が付保されている場合は、その補償だけで十分かもしれません。
もうよくご存じで、確認している、あるいはクレジットカードは保有していないし、今後も当面保有するつもりはない、という方は、新たに個人賠償責任保険に加入しましょう。
最後に一点だけご注意いただきたいのは、万が一事故が起きた際のサポート体制です。
事故が起きた後、寄り添った事故対応をしてくれる担当者がいる方が安心だ、ということであれば、それを踏まえた選び方をする必要がありそうですね。
まとめ
それでは今回のまとめです。
個人賠償責任保険は一家に一つあれば大丈夫。
複数あれば、それは保険料の無駄
そもそも必要か必要じゃないかで考えたらあった方が良い
クレジットカード(クレカ)にも付帯されている可能性があるので要確認
事故対応に高品質を求める場合はそこも考慮して
以上です。
個人賠償責任保険は保険料(掛け金)が比較的廉価です。しかし、だからと言って複数加入してしまっていては保険料(掛け金)を捨てているようなものですので注意が必要です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
同じように重複を確認することで節約できるかもしれない弁護士費用補償特約についても気になる方はこちらをご覧ください。

個人賠償責任保険の事故例はこちらをご覧ください。

自転車保険に加入しないといけないよ、と言われた方はこちらもご確認下さい。

※出典 一般社団法人日本損害保険協会HP 国土交通省HP