これってひき逃げ?気が付けばひき逃げ犯になっていた!という話




これはひき逃げですか 事故例

今回は、お問い合わせ・ご質問の中でも多い部類の「自転車とぶつかった!相手の自転車はいなくなったけれど、警察に連絡した方が良いのか?」について、私の考えをお伝えします。同様の事態が起きてしまっている方等の参考になれば幸いです。

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こんにちは。ご訪問ありがとうございます。

当ブログへお越しいただきましてありがとうございます。 いぬ好きねこ好き読書好き。わたしはこんな人物です。

さて、今回のお話ですが、結論から言うと、「いかなる場合でも警察への連絡はしなければならない」となります。なぜでしょうか。以下をお読みください。尚、このお話はフィクションですのであらかじめご了承ください。

登場人物

 私・・・保険代理店勤務

 A氏・・「私」の知人

 少年

 少年の母

①事後報告の電話

朝一番、事務所でたくさんの電話対応に追われているところに知人のA氏より電話がかかってきました。

曰く、今警察から電話があり、「出頭しなさい」と。

「なんでですか?」と聞くと、警察官は強い口調で「なんでですかじゃない。あなたにはひき逃げ容疑がかかっています」と。

「え?何のことですか?全く身に覚えがありませんが」と答えると警察官は、

「〇月〇日〇時ごろ、場所は○○町のスーパーの駐車場。思い当たることは?」と。

なので思いだしてみたら、その日その時間帯、確かに軽い接触事故を起こしていました。ただ、相手は自転車に乗った少年で、転びましたけど、本人が大丈夫です!って帰っていったんですよ、だから私も本人が大丈夫と言っているならよかった、とスーパーから家に帰りました。ひき逃げなどしていませんよ。

しかし警察官は「詳しくはこちらに来られてからお聞きします」という風に言われました。

一通り、A氏の話すに任せ、聞いていましたが、A氏のお話をまとめると以下の通り。

〇月〇日〇時ごろ、スーパーの駐車場で、A氏の運転する自動車が自転車に乗った少年と接触事故を起こした。

少年は「大丈夫です!!」と言って自転車に乗って走り去った。

A氏は、大丈夫そうだな、と考え、家に帰った。

後日、警察から連絡があり、「ひき逃げ容疑がかかっている」と告げられ驚いている

A氏は続けます。

「こっちは車に少し傷もついているんですよ。こちらが被害者だと言いたいくらいですよ」と。

答えてわたし。

「なるほどです。事故当時、警察には連絡しなかったんですか?」

A氏

「してません。しようにも相手の少年はその場からいなくなっていましたし、大丈夫、と言っていたし、時間もなかったし、、、」

わたし

「そうだったんですね。そうすると残念ながら、警察の言っていることも当然といえば当然、となってしまいます。」

②それぞれの思惑

では、ここで、それぞれの当事者の気持ちを推察してみましょう。

A氏(本人から確認済み)

少年は大丈夫って言ったのに!!

どちらかというと私の方が被害者なのでは??

警察に連絡といわれても当事者いないし、何を言えばいいの?

それにしてもひき逃げって大げさな!

少年(行動・後日談からの推測)

うわっ!ぶつかってしまった!いつもクルマには気を付けるようにお母さんに言われているのに!

やばい!お母さんにバレたら怒られる、どうしよう!逃げたい!

よし、逃げよう!「大丈夫です!もう行きます!!」

その場を離れる。

助かった、逃げることができた!ラッキー!!

いかがでしょうか。事故発生直後に警察に連絡を入れていない、ということを置いておくとしたら、また、それぞれの気持ちを汲むとしたら、なぜこの事故がひき逃げというおおごとになってしまうのか、少し疑問にも思えるかもしれません。

しかし、お分かりかもしれませんが、この事故にはもう一人隠れた登場人物が存在します。少年のお母さん、です。

少年の母親(推測)

息子が帰ってくるものの、どこかよそよそしいことに気がつく。

また悪さでもしてきたのか、と様子をうかがっていると案の定、膝小僧に擦り傷がある

どうしたのかと問い詰めると、実はスーパーで車とぶつかったと聞かされる。

相手はどうしたのかと聞くと、「知らない、帰ったから」と息子が言う。

それはけしからん!わが子にけがをさせて逃げるなんて!すぐ警察に言わないと!

③事故発覚、そしてひき逃げへ・・・

そして、少年の母は少年を連れて、近くの交番へ。被害者からの届け出により当該交通事故が発覚。

この「被害者からの届け出」というのがとにかくよろしくありません。(今回の相談者が自動車の場合)

こうなってしまうとA氏は

●道路交通法第72条 救護義務違反(ひき逃げ)

●自動車運転致死傷処罰法第5条 過失運転致傷(自動車を運転し、けがをさせる)

に問われることになります。 

④最善の対応とは?

では、どうすればよかったのでしょうか。

目の前で少年が転んで、立ち上がれなければ、それは大変、ということで私も警察に連絡していたと思います、というA氏。でも少年が立ち去ったから。やりようがないじゃないですか、とも言っていました。

私がお答えするとしたら、こうです。

私の回答

「相手がいなくなってしまっても必ず警察に連絡。ありのままを言えばよいです。〇時〇分ごろ、○○スーパーの駐車場で接触事故に遭いました。私は自動車で相手は自転車の少年です。声をかけようとしましたが、そのまま行ってしまったので相手が誰なのか、けががあるのかもわかりません。と。

そうすると、例え、少年のお母さんが後ほどこの事実に気づき、けしからん!と最寄りの交番に連絡したとしても、警察官は、連絡を受けてます、お相手はあなたの息子さんでしたか、けがはありますか?等々の通常の対応となるでしょう。」

まとめ

どうでしたか?もし自分がA氏の立場になってしまったら、 相手の少年もいなくなったし、けがもなさそうだし、出来ればこのまま立ち去りたい、と思うかもしれませんし、その気持ちもわかるような気がします。

しかし、自動車で事故を起こしてしまったらそれではすみません。必ず警察、そしてけががあれば消防に連絡をするんだ、という思いで自動車を運転していただけたら幸いです。

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最後まで読んでいただきましてありがとうございます。

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