こんにちは。交通事故が起きた際、お客様よりご連絡を頂き、「この後、どうしたらよいですか?あとはお任せしても良いのでしょうか?」というご質問を頂くことがあります。
こちら側の過失の方が大きい、いわゆる加害事故の際、事故対応はすべて保険会社任せにしてしまった方が良いのでしょうか?非常に大きな事故ではなく、お相手に少しのケガがある、あるいはケガがあるかもしれない、というようなケースで頂くことの多いご質問です。
私の回答は、
「否、ご自身にも行ってほしいことが少なくても、たった一つだけあります。」
となります。
これだけはお客様自身に行ってほしいたった1つの事
改めましてこんにちは。
今回は、「加害事故の際、すべての対応を保険会社任せにしてしまって良いのかどうか」、というご質問です。上記のように、 非常に大きな事故ではなく、お相手に少しのケガがある、あるいはケガがあるかもしれない、というようなケースで本当に良く頂く質問です。
そして、私の回答はほぼいつも決まっていて、
「本日中にお見舞いのご連絡を入れて下さい。その際、可能ならアポイントを取って後日でもよいので直接お見舞いの品を持ってお見舞いに訪ねてください。」
とお伝えします。
お客様→原付、お相手→自転車、こちらの過失が大きいケース
例えば、
お客様が原付、お相手が自転車をそれぞれ運転をしていたケースを想像してください。
お客様の原付は狭い路地で交差点に進入します。そこには一時停止の標識があります。
一方でお相手の自転車が右側から直進で交差点に進入、出合い頭に接触、転倒したという交通事故です。事故発生時刻は15:00です。
ここでは、細かい過失割合までは言及しませんが、基本的にはお客様側の過失が大きいいわゆる「加害事故」のケースです。
お客様は20代の男子学生で、お相手の自転車運転者は50代の主婦の女性でした。
当日の夕方、お父様からお電話を頂きます。
「事故対応ありがとうございました。ところで、今後のことはどうしたらよいですか?任せてよい?これって人身事故になってしまいますか?」
お父様との会話
人身事故になるかどうかを心配されているのですね。確かにまだ若い息子さんですし、できれば物損事故で円満に解決したい所ですよね。
ところで、お相手の方はたしか、明日念のために一度病院に行く、とおっしゃってましたね。
「そうですね、私も聞いています」とお父様。
出来れば息子さん本人にして頂きたいことがあります。
「それは何ですか?」
このお電話を切った後、すぐ息子さんに電話して、お見舞いの電話を入れるようにしてください。どちらが良い悪い、という話をする必要はありません。ただ、今回の事故でおケガをしているかもしれないお相手の方に純粋にお見舞いの言葉をお伝えするように言ってください。可能なら明日以降、お相手のご自宅を訪ねて直接お見舞いしてください。
「わかりました。直接行く場合、何か持って行った方が良いですか?」
お値段はいくらでも構いません。学生さんのできる範囲でお菓子でもお持ちしたらよいかと思います。
「わかりました。そのように伝えます。」
よろしくお願いいたします。
その後
お父様との電話を切った後、お相手に連絡を取り、ご挨拶とお見舞い、明日から本格的に保険会社で対応させていたく旨をお伝えし、翌日を迎えます。
翌日、再びお父様からご連絡を頂き、ご報告を頂きました。
「この度はありがとうございました。昨日のうちに息子をお相手のご自宅にお見舞いに行かせました。そこで、お相手の方は非常に喜び、そして感心してくれたようです。ご自身にも、同年代の息子がいらっしゃるようで、ウチの息子ならこんなに丁寧なことはできない、あなたは若いのに大したものだ、と言われたようです。」
さらに。事故から1週間後、
「お相手の方から、しばらく通院はするが、診断書を警察に提出はしない旨ご連絡を頂きました」と。
まとめ
いかがでしょうか。
加害事故で、人身事故になってしまうか、物損事故になるかは、その事故の後の展開が大きく変わってしまう大きな要素の一つです。
多くの場合、交通事故は、お相手のある事象です。こちらの意見、思いばかりでなくお相手の気持ちに寄り添うことが非常に大切になってくると考えます。お相手の気持ちを和らげる事は基本的には保険会社や保険代理店にはできません。(例外はあります。)
逆に言うと、そこさえご本人にしっかり行っていただければ、円満解決がぐっと近づくとも言えます。
最後にもう一度お伝えします。
万が一交通事故の加害者になった場合、これだけはお客様自身に行ってほしいたった1つの事は、
「本日中にお見舞いのご連絡を入れて下さい。その際、可能ならアポイントを取って後日でもよいので直接お見舞いの品を持ってお見舞いに訪ねてください。」
となります。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。