【熱中症】あれ??っと思ったときはもう遅かったりする、という話




熱中症体験 雑記

8月に入り、梅雨も明けたところも増えてきました。

梅雨明けと同時に気温もどんどん上がり、暑い日も増えてくることでしょう。そうすると熱中症の危険も右肩上がりに増えてくる、という事になると思われます。

今回は、過去に熱中症になってしまった私がその時の様子をお伝えしたいと思います。大した話ではないかもしれませんが、皆様の熱中症予防の一助になれば幸いです。

近年の熱中症による救急搬送人員の推移

こんにちは。当ブログをご覧いただきましてありがとうございます。

私の話の前に、まずは、近年の熱中症で救急搬送された方の数の推移を見てみましょう。総務省のホームページに2013年から2019年までの各年の5月から9月(2013年と2014年は6月から9月)の熱中症による救急搬送人員の推移という表がありましたので、記載します。

※総務省HPより

また、別の表には2019年の月別の人数も記載がありました。2019年総数71,317人の実に約半数強の36,755人がこれからの一か月、8月に救急搬送されています。

詳細は総務省の報道資料を参照してください。

8月某日13時

それでは、私の体験のお話に入ります。4年ほど前の8月の出来事でした。

その日は、町のイベントの準備のために昼から屋外の会場に集まり、夕方までの作業予定でした。天気は快晴。気温は午前中から30℃を超えるような、まさに真夏、といったような1日で、集合時間は13時。集まった人数は50人前後だったかな、と思います。

うだるような暑さの中、こんな中で準備をして大丈夫なのか?という不安がほんの少しあったように記憶していますが、作業工程の説明を受け、会場の設営に入ります。

私は、テントを張る作業をしていましたが、猛暑と呼ぶにふさわしい暑さの中での作業です。主催者側も熱中症予防対策には十分に配慮されていたと思います。冷房の効いた一室を準備頂き、休憩を取りながら作業を進めることができるようになっていました。

8月某日14時

作業も1時間を過ぎたころ、少し身体に異変を感じます。もの凄い量の汗が出るのは暑さのせいだろうと考えていましたが、力が入らず、作業が思うように進みません。テント張りの責任者にその旨を伝えると、冷房の効いた部屋で少し休むようにと言われました。

お言葉に甘え、冷房の部屋に移動し、休憩を取らせてもらっていたのですが、10分経っても20分経っても身体は元のように力が入る状態になりません。

30分ほど経つと、「このまま休み続けていたら何の役にも立たずに終わってしまうなあ、それはヤバいなあ」等と考えるようになってきました。この準備に参加した人たちの中でも若い部類に入る私は、肉体労働の頭数に入っている、という自覚もありました。

どうにかならないものかと、部屋の中をうろうろしていたのですが、なんとなく身体に力も戻ってきたように感じたので作業に戻ることにしました。

外に出ると相変わらずの日差しで、気温は「40℃近くなっているのでは?」という会話も聞こえてくるほどになっていました。

8月某日15時

テント張りの作業に戻ったものの、なかなか思うように身体が動かないので、メインに作業をしている方の補佐をするような形での作業になっていました。

作業中にポカリスエットのようなスポーツドリンク頂いていたのですが、それを飲んでも飲んでもあまり汗をかかなくなっていました。わたしは、「あら?暑さにも慣れてきたのかな?」と思っていましたが、これは勘違いだったようです。

ちょっとヤバいかな?と感じましたが、先ほども休んだばかりだし、これ以上休むと迷惑になりそうだなあ、という思いも働き、作業を続けていました。そして実は、「身体はだるいけど、最初よりはマシかな?汗もかかないし、なんとか最後までしのげそうだな」という風に思うようになっていました。

8月某日16時

この日の猛暑も16時頃になると少し和らいできました。作業も9割がた終わり、皆にしばらく休憩してください、と声がかかりました。あとは各場所のリーダーが集まり、打ち合わせをして終了、という事のようです。

私は少し離れたところに日陰を見つけたので、そこに歩いていき、その日陰で集合の声がかかるまで休憩することにしました。

なんとか最後までもったなあ、という思いで座って休んでいました。その日陰には私の他にもう一人休憩している方がいましたが、トイレに行く、と私に声をかけ、その日陰から去っていき、私は一人で休憩をしていました。

最初はどうなることかと思ったがホント、なんとか最後まで作業できたな、などとまた同じことを考えながらその1日を振り返っていたのですが、その時、急に頭から血の気が引いていきました。

あれ?なんかおかしい…

と思い、目をつむって血の気が戻るのを待ってみましたが、一向に回復する気配がありません。

これは…マジでやばいかも…

と思った私は近くにいる人に助けを求めようとしましたが、あいにく、近くに人は誰もいませんでした。

そういえば、静かな日陰を求め、皆から離れた場所で休憩をしていたのでした。唯一、近くにいた男性も先ほどトイレに行くと言って去って行っていました。

遠目に人々が動いているのは見えたので、大きな声を出して助けを求めようとしましたが、頭がくらくらして蚊の鳴くような声しか出ません。

声が出ないのはいよいよヤバい、と思った私は一緒に作業に来ていた先輩に電話して助けを求めようと考え、iPhoneを取り出そうとしました。

が、その時、自分でもびっくりしたのですが、ものすごく手が震えていました。手が震えていて、iPhoneがなかなか取り出せないのです。ようやくなんとかiPhoneをポケットから出したものの、今度はiPhoneのロックが解除できないのです。

手が震えて指紋認証ができず、パスコードを求められるようになりました。当然、パスコードの入力もままならず、電話をすることも諦めました。

このころには意識ももうろうとして来ていて、iPhoneも落としてしまっていました。

なんとか動いて誰かにこの状況を伝えないとこれは本当に死んでしまう、と考えた私は立ち上がろうとしましたが、もう身体も動かなくなっていました。

もうダメかも…意識も飛びそう…

と思ったとき、本当に幸運としか思えないのですが、一人の女性が通りかかりました。気づいてくれ!と思いましたが、素通りしていきそうになったので、ちかくにあった私のiPhoneを女性の方に投げて、気づいてもらいました。そして、「ごめんなさい、○○さんを呼んでもらえませんか?いや、誰でもよいです。死ぬかもしれない…」となんとか声をかけることができました。

8月某日17時以降と注意点

そのあとは断片的に、

からだ中に水をかけられている自分

救急車に乗せられる自分

病院のベッドに寝ている自分

を覚えていますが、記憶は曖昧です。曖昧ですが、病院で気が付いたときは、「ああ、助かったんだなあ」と安心したことは覚えています。

翌日には日常生活に戻ることは出来ましたが、いま思い返してみても、注意点はあったような気がします。以下にまとめてみます。

私が熱中症になったときに振り返って感じた注意点

汗が出なくなったときは何かしら異変があるとき

身体がおかしいと感じる前に定期的に水分補給&休憩

皆に迷惑がかかるから、というような心理状態

休憩するときは人がに近くにいるところでする

iPhoneがロック解除できないほどに手が震えることがある

いかがでしょうか。

私自身なってみないとわからなかったこと、どこか他人事と感じていたところなどありました。しかし、甘く見ていて命の危険を感じたのもまた事実です。

つたない文章の私の体験談ではありますが、皆様の熱中症予防対策の一助になれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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