火災保険申請サポート業者って必要?自然災害に便乗する業者にも注意が必要、という話。




損害保険

こんにちは。近年、毎年のように大きな自然災害、特に豪雨災害が発生しており、被災された皆さまにおかれましては心よりお見舞い申し上げます。

さて、そんな自然災害の多さに比例するように、耳にするようになった言葉の中に、「火災保険申請サポート」というものがあります。これって実際のところどんなことをするのでしょうか?怪しいの?また、被災地に現れる悪徳?業者とは…?どんなものなのでしょうか。

私の考える(私の立場から導き出した)結論から言うと、「火災保険申請サポート業者に連絡するならばご自身がご加入されている火災保険の保険会社の担当代理店に連絡した方が良い」となります。

ごあいさつ

改めましてこんにちは。当ブログへお越しいただきましてありがとうございます。

本日はここのところよく耳にする「火災保険申請サポート」について、また被災地に現れる「修理押しつけ業者」についてお話しいたします。火災保険申請サポートがテレビ等で取り上げられたことがあるのかどうかはわかりませんが、保険業界に身を置く人間としては気になるところではありますし、現在火災保険にご加入されている皆様にとっても気になるところかと思います。

「修理押しつけ業者」については言わずもがな、というか、こちらはテレビでも時々取り上げられていますね。

とにかく注意が必要です。

概要

ざっとその概要をおつたえすると、

火災保険申請サポート業者

火災保険に加入している、主に一軒家の世帯に対し、

「火災保険でお支払い対象になる損害があるかもしれません。無料で専門家を派遣し、申請可能な損害があるかどうか確認します。申請可能な損害があれば、添付が必要な書類は準備します。あとは保険金請求書を記載し、申請(本来は保険金請求)するのみです。支払われた保険金は必ず修理に使わないといけない(修理業者に支払わないといけない)というものではなく、ご自身の好きなように使えます。いいでしょ?」

というもの。

修理押しつけ業者

被災地等で破損の見られる(又は可能性のある)建物を訪れ、その建物の居住者に対し、

「お宅の建物の屋根の上が壊れているように見える、すぐ修繕しないと大変なことになる。幸い火災保険から支払われるからあなたは一円も払わずに修理することが出来る。

などと煽り修繕を迫るもの。

発生し得るトラブル

では双方を利用した際発生し得るトラブルをお伝えします。

※あくまでも「し得る」です。トラブルが発生することが前提ではありません

火災保険申請サポート業者

本当に専門家を当該建物に派遣し、その調査費用を利用者に請求しないとなると誰が支払うのか、という疑問がありますよね。保険会社にも損害調査という名目で保険会社より依頼を受けた鑑定人というものが専門家として現地に赴くことはあります。この調査には費用は発生し、各保険会社が負担します。そしてそれは、当該保険会社から火災保険等をご契約を頂き、きちんと適正な保険料を頂いているお客様だから、お客様に費用負担を頂くことなく出来る損害調査です。

トラブル1

●調査に来て、何も損害が発見できなかった場合、その費用は本当に無料なのか。保険金支払事由が見つからなった場合、調査費用等の料金が発生するのではないか。もしくは無理やりでも保険金が支払えるようにするのか。

次に、これがこのビジネスモデルの本質なので当然と言えば当然かもしれませんが、

トラブル2

●保険金請求をして実際に支払われた場合、その保険金の中から30%~40%(実際の割合はわかりません)ほどの「成功報酬(成果報酬)」を請求される。

というもの。

無料なんじゃないの?結局有料なの?しかも30%って高くない?というトラブルが発生する一方で、いろいろ調査や保険金請求のお手伝いをしてもらったし、そういう契約だから料金を支払うのは当然だ、

とお考えもあるかもしれません。しかしながら事実として、

世の中ある損害保険会社及び数多くの保険代理店は同様のことを行い、お客様からそのお支払保険金の一部を「成功報酬(成果報酬)」などというおかしな名目で頂くことはありません。

修理押し付け業者

何度も電話してきたり、現地に押しかけてきたりする事例が多いようです。中には

保険会社に依頼されてこの辺りを回っている

と言ってくる業者もいるという連絡も受けています。お客様からの事故の連絡もないままに保険会社が業者に、お客様のところへの訪問依頼を行う、という事はありません。この個人情報保護が非常に大切な時代においてお客様の許可なくお客様のご契約内容を含む個人情報を業者に開示することなどありえません。

強引な話の進め方に負けてその先に進むと考えられるトラブルは以下の通り

トラブル1

●見積もりを取った段階で断ると、多額の「見積もり料」を請求される。

修理をするなら見積もりは無料だが、修理をしないのなら「見積もり料」は貰わないといけない、と言い出し、高額な「見積もり料」を請求される。

トラブル2

●この損害なら火災保険の支払事由に該当するから自己負担は発生しない、すぐに工事を始めましょう、などと言い、工事をしたものの実際の損害部分には経年劣化等保険金のお支払い事由に該当しない損害も多く含まれ、ほとんど保険金が支払われない、多額な自己負担が発生してしまう。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は若干主観強めの意見になっているかもしれませんが、このようなことで皆様に不快な思いや経済的な損失をしていただきたくないと考え、述べさせて頂きました。

念のため、誤解の無いように申し加えておくと、もちろんすべての工務店さんがこのような行いをしているわけではありません。というか多くの工務店さんはお客様ファーストの理念の下、日々お仕事をされていると思います。(火災保険申請サポート業者についてはコメントを差し控えます)

インターネットで検索して「顔の見えない火災保険申請サポート」に依頼するよりも普段から身近にいる「顔の見える保険代理店担当者」へ1度聞いてみる。

突然おしかけてきた「よくわからない修理業者」に言われるがままになる前に付き合いのある「ご自身の長年お付き合いのある保険代理店」に確認してみる。

そんなことで無用なトラブルから身を守れるかもしれません。

皆様の保険代理店担当者は意外と頼れる人物かもしれませんし、相談して損は無いかと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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