我々の業界に携わる方は年齢が高い方が多いという特徴があります。私くらいの世代より若い方がなかなか定着しない、という感じを私個人では強く感じています。
下の世代が定着しないのは、私たちの世代が若い世代に伝えることができてないモノが多いからなのかもしれません。
同業の先輩の皆さまは私にいろいろなことを伝え、教えてくれました。
今回はそんなお話の一つ、「どこで誰があなたを見ているかわからないのだから、いつもどこかでお客様に見られているつもりで行動しなさい」と教えていただいた話をご紹介致します。悩めるビジネスパーソンの何かしらのヒントになれば良いかな、と思います。
ご挨拶
こんにちは、当ブログにお越しいただきましてありがとうございます。
今回は、もう10年以上前に私が先輩から聞いて、今も心の片隅に置いてあるお話をお伝えします。いろいろと思うことはあるかもしれませんが、私の心には響いた話でした。私と同じように感じる方もいるかもしれません。ビジネスに、プライベートに、人と関わる際のヒントになれば良いかなあと思います。
シチュエーション
10年ほど前、とある勉強会に参加した私は、一緒にその勉強会に参加した先輩2人と合計3人で車を使い帰宅していました。運転は最年長の先輩です。(それもどうかと思いますが、その時はその先輩に運転していただきました。)もう一人の先輩が後部座席に乗り、私が助手席に座っていました。
その勉強会のテーマはたしか「セールスパーソンとしての在り方」とかそのような内容だったと記憶しています。
帰りの道中、運転をしながら先輩が何かのついで、というように話してくれた、その話に私は深く感銘を受けたのでした。
ちなみに、その(私にとって)ありがた~いお話の最中、後部座席からは寝息が聞こえていた、という事もお伝えしなければならないでしょう。
とあるカフェでの話
運転しながら、先輩は話し始めました。
「この間、例の行列のできるカフェに家族と行ったんだよね。」
そうなんですね。どうでした?
「いくら人気でも、そんなもの凄い行列ができるものなのかな、と思いながら行ったけど、確かにすごい行列だったよ。」
行列はやっぱりすごかったんですね。随分と待ちましたか?
「待ったよ。でも1時間くらいかな。」
1時間!!待ちましたね、、
「そうだね、でもそのまってる時間にちょっとしたことが起きたんだ。」
ちょっとしたこと??ですか?
「そう。実は待ってる間、前に2人組の女性がいたんだけどね。」
そうなんですね。
「そう。2人とも話に夢中になっている様子だったよ。特に気にとめていなかったんだけど、一人の女性はヒールの高い靴を履いていたようでね。」
なるほどです。
「話をしながら、大きくバランスを崩して、私の方に後ろ向きに倒れ掛かってきたんだ。」
倒れてきたんですか?どうなりました?
「そのままにしたら地面に倒れそうだったから、手で支えたんだよ。だから、倒れることもなく何とかなったのだけれど…」
良かったですね。転んでたら大変でしたね。
「そうなんだよね。良かったと思ったんだ。だけど…」
だけど…?
「その、倒れそうになった女性と、連れの女性もほぼ同時に私の方に振り返ってね。」
はい。だけど?お礼も何もなかったのですか?振り返ったのに?
「いや、それだけならいいんだけど、その二人は違っててね」
違ってたんですか?
「そう。いきなり私に向かって、あぶないだろう!!邪魔なんだよ!!じじいっ!!殺すぞボケっ!!って言ってきたんだよね」
え?なんでです??
「わからない。なぜかわからないけどすごくエキサイトしていてね。私も少し頭に来たけど家族もいるし、ごめんね、大丈夫?ケガしてない?って聞いたのだけれど。」
そうなんですね。よく我慢できましたね。
「まあ、それは良いのだけどね、うるせえ!ほっとけ!とか言ってまた前に向き直って話しだしたんだよね」
すごい二人ですね…
と、ここまで聞いた私は、変なのが突っかかってきても相手にしてはいけないよ、という教訓かな、と考えていました。
某携帯ショップでの話
「ところで、つい先日、携帯電話を買い替えようと思って、携帯ショップに行ったんだけどね。」
あ、携帯機種変更したんですね。
「順番を待ちながら、座ってたんだけど、店のスタッフはみんな気持ちの良い挨拶をしていたよ。」
そうですか。挨拶が気持ち良いとこちらも気分が良くなりますよね。
「だよね。で、呼ばれたので待合の席を立って手続きをしてもらおうと指定されたカウンターに行ったんだけどね。」
はい。
「満面の笑みで、いらっしゃいませ!!お待たせいたしました!!といってくれたスタッフは若い女性だったんだけど…。」
はい。
「あれ?どこかで見たことある女性だな…どこだっけ…?って思ってね。」
「で、思いだしたんだ。この人は先日のカフェの行列で私の前に並んでいたあの若い女性だ!って。」
なんと!そうなんですか??
「間違いないと思うよ。あれから3日と経ってない間に起きたはなしだからね。」
「それがわかったとたんにね。その女性の元気な挨拶も、もっと言うとそのお店全体の雰囲気が全部白々しく思えたというか、、、スタッフが裏表ある人たちに見えちゃってね。そのお店で手続きをする気がなくなっちゃって。そこでの手続きはやめて帰っちゃったんだよね…」
「もちろんそんなことをいろんな人に吹いて回ったりはしないけどね。一緒にカフェに並んでた家族には話したよ。家族は、もうそのショップには行かない、って言ってたね。」
「でも、帰って、家族に話をした後に思ったんだけどね…」
「私も同じようなことになってないか?って」
「私自身、その女性と同じようなことをしてないか?って」
「でね、そこからの私は自身の行動をいつもお客様が見ているかもしれないぞ。と思って行動することにしたんだよね。」
なるほど、そういうことがあったんですね。
「質問するよ?キミはどうかな?そういう風な気持ちで日々行動しているかい?人によって態度が変わったりしていないかい?裏表のある人間になっていないかい?知らないうちにお客様を失ったりしていないかい?」
後部座席からは相変わらず寝息が聞こえていました…。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
わたしはその話を聞いて、強く感銘を受けてしまいました。そこから(できる限り)裏表のないように、誰かに見られているかもしれないと考えながら行動するようになりました。賛否両論のある話かもしれません。参考になった方は参考にしていただいて、違うんじゃないかな、と思われた方は…そっとしておいていただけると幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この時、私の得た教訓
誰に対しても誠実に対応することを心がける