【傷害保険】蜂に刺された!靴擦れになった!熱中症になった!保険金は??という話




傷害保険の支払い対象 損害保険

8月になるとお問い合わせを頂くことの多くなる項目の中に「こういうことが起きたが傷害保険の支払いの対象になるかどうか」というものがあります。

その中でも問い合わせが多い部類の、

「ハイキング中に蜂に刺された!」等の蜂の刺害事故

「子が足が痛いというので見たらがずるずるに剥けていた」等靴擦れ事故

「公園で遊んでいたら熱中症になった」という熱中症事故

この3つ事故に関して傷害保険のお支払い対象になるかどうかをお伝えします。皆様の疑問の解消の一助になれば幸いです。

傷害の三要件

こんにちは。当ブログにお越しいただきましてありがとうございます。

今回は「こういう事故は傷害保険のお支払い対象になるのか」という疑問にお答えしていきたいと思います。そのお話をする際には避けては通れない「傷害の三要件」というものがあります。

簡単に言うと

「損害保険において、お支払いの対象になるケガとは、急激・偶然・外来の三つの要件を満たした場合」

という事です。この要件を満たしているかどうかを確認し、お支払いできるかどうかを判断していくことになります。以下三要件を一般社団法人日本損害保険協会のホームページより抜粋します。

急激とは

「急激」とは、一般的に「事故が突発的で傷害発生までの過程において時間的間隔がないことや事故の発生が被保険者にとって予測・回避できないものであったこと」などと解されています。

偶然とは

「偶然」とは、一般的に「事故の原因または結果の発生が被保険者とって予知できないことや被保険者の意思に基づかないこと」などと解されています。①原因が偶然であること(階段で足を踏みはずすなど)、②結果が偶然であること(荷物を持ち上げて腰を痛めるなど)、③原因と結果がともに偶然であると(道路で転んだところを走ってきた車にひかれるなど)のいずれかであることが必要です。

外来とは

「外来」とは、一般的に「事故の原因が被保険者の身体外部からの作用によること」などと解されています。事故の原因が外来であれば、必ずしも身体の外部に傷害の痕跡を有する必要はないので、例えば溺死や窒息死なども傷害保険の補償対象ということになります。

私からの補足

これらはあくまでも傷害保険でお支払いするためのケガの要件であり、この要件に当てはまらないものがケガとは言えない、ということではありませんので、ご理解をお願いいたします。

回答

傷害の三要件をご確認頂いたところで、冒頭のお問い合わせの回答をお伝えいたします。もしかしたら、もう言わないでもわかった!という方もいらっしゃるかもしれませんね。

蜂に刺されたケース

蜂に刺された、というケースを考えてみます。

傷害の三要件に当てはめて考えてみると

急激・・・突発的で、回避が難しいので当てはまると考えられます。

偶然・・・予知できない、意思に基づかない、に当てはまると考えられます。

外来・・・事故の原因は身体外部から、に当てはまると考えられます。

よって、すべての要件を満たすので、基本的には保険金の支払いの対象になると考えることが出来ます。

くつずれ

次に靴擦れでのケースを考えます。

急激・・・靴擦れは、徐々にすれていく継続的な行為によるものなので急激姓は無いと考えられます。

偶然・・・意思に基づかないという観点では当てはまると考えられます。

外来・・・事故の原因は身体の外部から、に当てはまると考えられます。

この場合、三要件の一つ、「急激」に当てはまらない為、傷害保険でいうところの傷害には当てはまりません。よってお支払いの対象にはならないと考えられます。

熱中症のケース

では熱中症はどうでしょうか。

急激・・・こちらも継続的な行為によるものなので急激姓は無いと考えられます。

偶然・・・意思に基づかないという観点では当てはまると考えられます。

外来・・・事故の原因は身体の外部から、に当てはまると考えられます。

この場合、三要件の一つ、「急激」に当てはまらない為、傷害保険でいうところの傷害には当てはまりません。よってお支払いの対象にはならないと考えられます。

※ただし近年、保険の種類や特約によってこの熱中症については補償の対象にするものもできてきていますので、ご加入の保険会社に確認をしてみてください。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は、傷害保険で夏によくあるお問い合わせについてお伝えを致しました。保険でいうところの傷害には「3つの要件」があり、それに合致するかどうかで判断する、というようなお話をさせていただきましたね。これはケガだろう!と思ったものが実は対象にならない、と思われた方もいたかもしれません。

とにもかくにも、皆様の疑問の解消に役立てば幸いです。

最後までお読み頂きましてありがとうございました。

※今回の記事の内容は記事作成時点のものです。詳細は各保険会社等にご確認ください。

出典:一般社団法人日本損害保険協会ホームページ

 

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