【保険代理店向け】一部営業パーソンにもお役立ち。お客様に信頼していただくために行う今すぐできる簡単なこと




事故例

営業活動を行う上で、「どうやってお客様からの信頼を得るか」というのはセールスパーソンには至上命題かもしれません。いろいろとあれをしてみたらよい、これをしてみたらよい、とお話をお聞きするかとは思います。そしてそのすべてがおそらく間違っていないことなのだろうとも思います。

そんな中、長年保険募集人をされている方や、若い募集人さんも、意外とやっていないけれど、やるだけで非常に効果が高いとっても簡単な方法が一つあります。

それは「お客さまを電話でたらい回しにしない」

たったこれだけです。

ご挨拶

こんにちは。当ブログにお越し頂きまして誠にありがとうございます。

さて、今回は保険代理店を営む方向けの記事になっていくかもしれません。その他営業パーソンの方やバックオフィスに従事される方にも参考になる部分もあるかとは思いますので気になられましたら最後までお読みいただけると幸いです。

たらい回しとは

とは?と言ったものの、読んで字の如くという気もしますし、明確に「これがたらい回しだ」という基準があるわけではありませんが、

過去のお役所や、企業のコールセンター等をイメージしていただけると良いかもしれません。(あくまでも過去の、です。今現在はそんなことは無いかと思います)

用事があって行って、総合窓口、案内窓口から、何番の窓口に行ってください。

そこでも何番の窓口へ、次はここ、最後にここの窓口、ようやく終わったら「お車をご利用なら受付に行って駐車券を出して下さい」と言われ、もう疲労困憊…。

わからないことがあり、フリーダイヤルに電話したものの、「そのご要件ならこちらでは承ることが出来ません、番号をお伝え致しますので、お手数ですが改めてそちらでお問い合わせください。」と、異様に丁寧ではあるものの何も解決できず、違う部署に電話をするように促される…。

など。 

要は、解決したい用事があって、「そこを頼って訪ねて(あるいは電話をして)みたものの、そこから改めて別の場所に行かなくては(あるいは電話をしなくては)ならない状況に追いやられる」ということが「たらい回し」というものなのかもしれません。

一度や二度は、そんな経験をされたことがある、という方もいるのではないでしょうか。

顔を思い浮かべていただける、ということ

たらいまわし…。あまり良い気がする体験ではないかと思います。

しかしながら、同業者の方にお聞きしてみたいです。

我々の業種でも、そのような状況を作り出していませんか?と。

保険代理店とは「困りごとの解決のお手伝い」をすることが、大きな事業目的の一つだと考えます。

そう考えると、お客様がお困りの際に、

保険代理店(もしくは他業種であっても担当営業パーソン)の顔を思い浮かべ、「そうだ、あの人に電話してみよう」と思っていただけるのは非常にありがたいことだと思います。

困ったときに一番に顔や自社を思い浮かべていただけること。これは保険代理店やその募集人にとって目指すべき姿であり、皆に信頼されご活躍されている同業者の方々が持っている特徴の一つだと思っています。

他業種でも同様のことを考えて活動されている方も非常に多いでしょう。

しかし、そんな中、上記の「たらい回し」を炸裂させている同業者を結構見ます。

非常に残念かつ、もったいない、と思ってしまいます。

保険代理店の業務でおこる電話でのたらい回し

では、実際に起こっていることで私がよく見ることをお伝えします。登場人物は以下の通り。

Aさん・・・保険代理店の自動車保険ご契約のお客様

Bさん・・・保健代理店募集人

ある日の夕方、お客様Aさんより、募集人Bさんの携帯電話に電話が入ります。

A さん「Bさん!困ったことになりました…。実は車が動かなくなりました。」

Bさん「Aさん、それは大変ですね。事故ですか?故障ですか?」

Aさん「たぶん故障だと思います。買い物から戻ってきたらエンジンがかからないのです。」

Bさん「そうでしたか。」

Aさん「自動車保険で使える補償ってありますか?」

Bさん「そうですね。ロードサービスが利用可能かと思います。」

Aさん「助かります。どうしたらいですか?」

Bさん「これから申し上げる電話番号にAさんから電話していただけますか?ロードサービスの担当部署なので。0120-〇〇〇-〇〇〇です。」

Aさん「え? あ、はい。もう一度番号をお願いします…。」

その後は、Aさんご本人がフリーダイヤルからロードサービス担当部署に連絡、Bさんに話したことをまた最初からロードサービス担当者に伝える、という二度手間、電話によるたらい回しが完成してしまう、という流れになります。

Aさんの心境は、「普段からお話しているからBさんに電話してみたけど…。フリーダイヤルを教えてくれたことは…まあ…、ありがたいけれど、フリーダイヤルなら保険証券にも書いてあるし、アプリから連絡しても良かったのだけれど…何回も同じこと言わないとだし…。これならBさんって必要??」という具合です。

このようなやり取りはお客様と保険募集人との間に頻繁に行われているやり取りだと思っています。実際に(お客様の声までは聞こえませんが)、同業の先輩などが電話でこのような対応をしている場面を何度も目撃しています。

このやり取りを見てどのように感じますか?Bさんの対応はおそらく間違いではないのでしょう。しかし非常にもったいなく、また、真にお客様のご期待にもお答え出来ていない、と私は感じます。

もう一歩、「なぜAさんはわざわざBさんに電話をしたのか」を考えて行動すれば違う対応になりそうな気がします。そして私が考える「それ」はそんなに手間がかかる作業ではありません。

お客様に信頼していただくために行う今すぐできる簡単なこと

上記のケース、もしBさんがこのような対応をしたとしたらどうでしょうか?

A さん「Bさん!困ったことになりました…。実は車が動かなくなりました。」

Bさん「Aさん、それは大変ですね。事故ですか?故障ですか?」

Aさん「たぶん故障だと思います。買い物から戻ってきたらエンジンがかからないのです。」

Bさん「そうでしたか。ロードサービスの手配が必要そうですか?」

Aさん「手配できますか?助かります」

Bさん「わかりました。すぐに手配します。これからこちらから保険会社のロードサービスの部署に連絡します。担当者から折り返し、Aさんの電話あてにお電話を差し上げるように致します。担当者にAさんの電話番号を伝えてもよろしいですか?」

Aさん「大丈夫です。よろしくお願い致します。」

Bさん「わかりました。ではできるだけ早急に担当者からお電話差し上げますのでご不便お掛けしますが、しばらくお待ち下さい。」

そして、募集人Bさんがロードサービス担当部署に連絡し、お客様名、自動車の登録番号、もしくはご契約の証券番号、状況を伝え、Aさんの電話番号をご本人の承諾を頂いていることも一緒に伝え、あとの手配等を担当者にお任せする、という流れになります。

ロードサービス手配後、Aさんあてに、すぐにロードサービスの担当の〇〇というものから電話が入りますのでそのままお待ちください、等折り返しの連絡が出来ればなおよいかと思います。

Aさんの心境は、「自動車が動かなくなって、一番に普段よくお話をしている担当のBさんを思い浮かべて電話したけれど、電話して良かった。 すぐにロードサービスを手配してくれて、ロードサービス担当者からも折り返しの電話もあった。業者さんが来るまで少し時間もかかったが、満足できた」といった具合でしょうか。

保険募集人のBさんが先のケースと違って、行ったことと言えば、Bさんがロードサービスの担当部署に連絡し、担当者にお客様のお名前、証券番号もしくは自動車の登録番号を伝え、折り返しでお客様に連絡を差し上げてその後の対応を依頼する。そして、受付完了のご連絡と、折り返し電話をしてくる担当者の名前をお伝えする。

たったこれだけです。

まとめ

いかがでしょうか。

普段保険の事や自動車の事、自動車のトラブルの事を考える事の少ないであろう(そうでない方もいらっしゃるとは思いますが)お客様Aさんにとっては馴染みの少ない「証券番号」という言葉や「登録番号」という言葉も、保険募集人ならいつも触れている言葉です。ロードサービスの担当者に聞かれてもすぐに答えることが出来るでしょう。

この「ロードサービスの手配をお客様任せにするのではなく、代理店(募集人)が主体的に受付け、お客様にフィードバックする」という行為。

たったこれだけのことをやっていない代理店(募集人)がなんと多いことか。

たったこれだけの手間を惜しみ、お客様にロードサービスの担当部署のフリーダイヤルをお伝えして、それで良しとするのは少し想像力が欠落した行動と思ってしまいます(個人的な意見です)。

自身が同じ立場になったらどう思うか、この辺りは過去記事をお読み頂きたいと考えます。

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よく、「クレームを言われないためにはどうしたら良いですか?」とか、「キツめのクレームが入るのですがどうしたら良いでですか?」という質問に対して、そもそもそういう声を頂けることがとてもありがたいことなの...

保険代理店(募集人)だけでなく当てはまる業種の方もいるかもしれませんね。

ともあれ、ほんのひと手間、お相手の心に寄り添うとすごく喜んでいただけること、ご満足いただけること、たくさんありますよね。

難しいテクニックをたくさんインプットすることもとっても大切かと思いますが、目の前の(電話口の)お相手に寄り添う気持ちを常に持ち続けることも同じくらい大切なことかと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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