「iPhone11を買ったのだけれど保険、入れる?」とお問い合わせをいただくことがありました。残念ながら当社取扱の商品では無理です。とお答えしたのですが、もう一歩踏み込んでお答え出来たら良いな、と考え、調べてみました。多少なりとも参考になれば幸いです。
AppleCare+とモバイル保険と・・・
こんにちは。ご訪問頂きましてありがとうございます。
iPhoneをはじめとする携帯端末は高価なものが多くなっている、という印象が強いですが、それに伴い、せっかく購入した端末が破損等損害に遭った時の補償、保険をご検討される、という方も増えてきているように感じます。
今回はお問い合わせを頂いた、iPhone11購入時、補償というものを観点に調べてみました。
また、対象がapple社の製品なので、apple社のメーカー保証、「AppleCare+」と任意保険の「モバイル保険」を比較材料にしていますが、大手各キャリアにはそれぞれ補償プランがありますのでそちらも検討の余地はあるかと思います。
しかし、私の感想としては、モバイル保険を選択する、というのが良さそうに思えます。

補償とは?
そもそも補償とは補償対象となる事故が発生した場合「損失を補償する」という事であり、保険とはその際の補償制度です。
アップル社のHPに、iPhoneで考えられる事故とその修理代金が記載されていますので、まずはご確認ください。(iPhoneの修理サービス)
iPhone11の修理代金
iPhone11の修理代金は以下の通り(記事作成時)
※その他のiPhoneの修理代金はapple社HP iPhoneの修理サービス参照



その他修理等が発生した場合は64,800円の修理代が発生する可能性がある、という事ですね。
この金額が負担に感じないようであれば、損害の補償の観点で見ると「AppleCare+」も「モバイル保険」もその他の補償商品も必要ない、と言えるかもしれません。
修理代高いなあ、とお感じになれば、補償商品の加入を検討する、という考え方でよいかと思います。
AppleCare+
apple社が無償で提供する保証の有償アップグレード版です。「AppleCare」というメーカー保証にプラスして補償がつく、という事で「AppleCare+」なのでしょうか。名称については想像なので違っていたら申し訳ありません。
AppleCare+の保証(補償)内容
AppleCare+
「AppleCare+ for iPhoneでは、過失や事故による損傷に対する修理などのサービスを、2回まで受けることができます。さらに、エクスプレス交換サービスを利用したり、Appleの専任スペシャリストにチャットまたは電話で優先的に問い合わせることもできます。」(apple社HP抜粋)
AppleCare+ 盗難・紛失プラン
上記に加え、盗難・紛失を保証(補償)するプランもあります。
「盗難・紛失に対する保証を受けるには、デバイスの盗難または紛失が発生した時点で、そのデバイス上で「iPhoneを探す」が有効になっていることが必要です。」(apple社HPより)
少しわかりにくいように感じます。保証(補償)内容をまとめると以下の通り
購入から1年間のハードウェアメーカー保証を2年間に延長
購入から90日間の無償テクニカルサポートを2年間に延長
過失や事故による損傷に対する修理を定額にて補償(2回まで)
保持容量が本来の容量の80%未満になった場合のバッテリー修理サービス
盗難・紛失プランでは盗難・紛失も定額で補償(2回まで)
AppleCare+のサービス料
apple社のHPには「サービス料」という記載になっていますが、我々の業界の感覚でいうと、これは「免責金額(自己負担金額)」という風に読み取れます。
つまりは、実際に対象の損害が発生した場合、本人が支払う料金です。AppleCare+に加入(AppleCare+を購入?)したから修理代等が無料になるわけでは無い、というところを理解しておくことが大切です。それぞれのサービス料は以下に記載します(金額は記事作成時点・apple社HP参照)

例えば、AppleCare+に加入(AppleCare+を購入)し、iPhoneを落としてしまい、画面が割れてしまった場合、修理代が3,400円かかる、ということですね。
最初にもご紹介しましたが、AppleCare+に未加入の場合の画面損傷時の修理代は、iPhone11の場合でも、21,800円かかりますので、それが3,400円で良いとなれば安く済んだ、と言えるかもしれません。
AppleCare+の購入費(掛け金)
では、その保証(補償)・サービスを受けるための費用はいくら位なのでしょうか。(記事作成時)

この金額とサービス料(自己負担額)を比較して納得できるかどうかが補償を観点にした場合、重要な要素になると考えます。
モバイル保険
損害保険商品を固有名詞で記載して恐縮ですが、当社取扱保険会社の商品ではない、という事でご容赦願います。
冒頭のようにお問い合わせを頂き、調べていくうちに気になったのが
さくら少額短期保険の「モバイル保険」でした。
以下詳細を記載します。
モバイル保険の補償内容
では、「モバイル保険」の補償内容を見てみましょう。
基本補償
さくら少額短期保険のHPには、通信端末補償として「スマートフォンやタブレットといった高額な端末に、故障・破損・水漏れ・盗難・紛失などのトラブルが発生した際の 修理・交換サービスに対応する事業者様向けの保険です。 幅広い補償サービスの展開が可能になります。ご相談を受けて商品設計から共にサポートさせて頂きます。」との記載があります。
モバイル保険の補償内容
故障
破損
水濡れ
盗難・紛失
など
1契約3端末・モバイル端末全般を補償
モバイル保険は一つの契約で最大3端末まで補償できます。
「いや、スマートフォンを3つも持っていないよ。」
と思われるかもしれませんが、モバイル保険ではスマートフォンに限らずモバイル端末全般を補償します。(iPad等タブレット・ノートPC等)
ですから、1つの契約で、自身のiPhoneとiPad、ノートPCの3つの端末を保険の目的とすることができます。
※モバイル保険サービス内容参照
免責金額(自己負担額)と支払限度額
モバイル保険では、AppleCare+に設定されていた「サービス料」のような自己負担額はありません。しかし年間最大10万円まで、という支払限度額は設けてありますので注意が必要です。
モバイル保険の保険料(掛け金)
モバイル保険の保険料は月払いで700円です。1年間8,400円、2年間で16,800円です。この保険料で1契約3端末補償です。(記事作成時)
AppleCare+とモバイル保険
両者の特徴を綴ってみましたがいかがでしたでしょうか。比較検討材料になりそうな部分を振り返ってみます。
applecare+とモバイル保険の保険(保証)期間
AppleCare+
2年間(端末購入時から30日以内までに加入)
モバイル保険
永続的(端末購入時から1年未満までに加入等)
補償(保証)内容とサービス料(自己負担)
AppleCare+
保証内容 画面破損、その他の事故、盗難・紛失(盗難・紛失補償プランへの加入要)
サービス料 画面破損3,400円 その他の事故、盗難・紛失11,800円(いずれも税別)
モバイル保険
補償内容 故障、破損、水濡れ、盗難・紛失
免責(自己負担) なし
使用限度
AppleCare+
期間内に2回まで
モバイル保険
1年間10万円まで
料金(保険料)
AppleCare+
iPhone11ProMax iPhone11Pro 22,800円(税別・2年間)月払い950円
iPhone11 16,800円(税別・2年間)月払い700円
盗難・紛失プランの場合は別途+2,000円
モバイル保険
月払い保険料700円(年間8,400円、2年間16,800円)最大3端末まで補償
まとめ
以上のことから、冒頭にお伝えしたように「補償」の観点で見た場合、
●利用料金(保険料)がAppleCare+の基本プラン(紛失・盗難補償なし)と同等の保険料で紛失・盗難を補償できる。
●AppleCare+には存在するサービス料(自己負担)が発生しないこと。
●1契約3端末補償ができること。
等々を踏まえ、「モバイル保険」がおすすめかな、と考えます。
※一つ気になるのは、「モバイル保険」は保険期間が定められておらず、永続的、と表記してある部分です。加入した事実をうっかり忘れる、ということがあるとしたら、延々と保険料を払い込み続けてしまうことも考えられるのかな、と感じました。
もちろん、補償以外の部分で考えた場合は、バッテリー交換ができること、(購入から2年でその必要があるかどうかは少し疑問ですが)テクニカルサポートが受けられること、等AappleCare+も優れた点はたくさんあると思います。
今回はあくまでも、「端末の補償」で考えた場合の「私の個人的な意見」なのでそのあたりはお含みおきください。
以上、今回はお問い合わせを頂いたことをきっかけに私も勉強になりました。最後まで読んでいただきありがとうございました。
※本記事はAppleCare+、モバイル保険の概要を記載したものです。また、金額等は変更されている可能性もあります。詳細は必ずapple社、モバイル保険のHPを確認頂きますようよろしくお願いいたします。

※出典:appleホームページ さくら少額短期保険ホームページ